千葉県柏市でプログラミング教育を先導しているPowerLab(パワーラボ)主催のサマースクールが、2017年8月21日(月)と8月23日(水)に開講される。

プロデュースを手掛けるのは、1997年生まれで現在20歳の宮島衣瑛氏。

彼は16歳の頃から小中学生向けの無料プログラミングスクール「CoderDojo Kashiwa」を主催し、柏におけるプログラミング教育のキーマンとなっている。

今回「PowerLab サマースクール」の開催にあたって、宮島氏に話を伺った。

宮島衣瑛氏

宮島衣瑛(みやじまきりえ)

CoderDojo Kashiwa Champion
InnovationPower Co.,Ltd CEO
柏メディア教育研究会研究推進委員

1997年生まれ。2013年5月から、地元である千葉県柏市で小中学生向けのプログラミング道場「CoderDojo Kashiwa」を主催・運営。プログラミング教育を始めとするICT教育全般について、全国各地で実践研究を行う。2017年4月より、柏市教育委員会とプログラミング教育のプロジェクトをスタート。本プロジェクトでは、市内すべての小学校で実施するプログラミング学習のカリキュラム作成やフォローアップを担当している。また、現在通っている学習院大学文学部教育学科では、学生として教育学を専攻している。

宮島氏「PowerLab(パワーラボ)では、『思考』と『実装』をつなぎ合わせるチカラを養うことができます。CoderDojo Kashiwa や柏市のプログラミング教育を通し、『プログラミング自体はあくまでツールである」という意味を再認識しました。そのため、実装に至るまでの『発想力』や『デザイン思考』を鍛えるために、今回子供たちの夏休みを利用して『PowerLab サマースクール』を開講することにしました。

宮島氏も取り入れている「デザイン思考」は、思考と実装をつなぎ合わせるチカラとして、今を生きる上では必要不可欠な考え方と定義されている。

btrax CEOのブランドン K. ヒル氏が「全てを “Why” から始め、最終的にイノベーションを創り出すプロセスである」と定義するこの考え方を、今回のスクールで小・中学生にも身につけて欲しいと考えているのだ。

また、今回のスクールにおけるワークショップでは、学校教育とは一風変わったやり方で行われる。

小・中学生に「マインクラフト」というゲームを遊んでもらい、その“遊び”を通して子供たちの可能性を引き出すカリキュラムであると宮島氏は語る。

宮島氏「子どもたちは、本当にマインクラフトが好きなんですよ。ゲーム内では、木や石炭、動物などがすべてブロックで構成されていて、ブロックを壊して素材を手に入れたり、ブロックを組み合わせて何かを作ったりして、思いのままに仮想現実を楽しめる。そのゲーム内で、今回は僕らが仮想国家を定義し、その資源配分を小・中学生に考えてもらうというワークショップを考えています。一見すると小難しく捉えられるかもしれませんが、子供たちは“遊ぶ”ことを通して『対話』のマインドを学ぶことができるのです。

マインクラフトは「ゲーム」でありながらも、さまざまな教育現場で活用されている。

実際に東京都内の小・中学校ではマインクラフトをカリキュラムに入れる取り組みが既に行われているが、千葉県でこうした活動を行なっている団体はまだまだ少ないといった現状がある。

そのため、こうした活動を「地元でも広めていきたい」という思いが、宮島氏の柏での活動におけるモチベーションとなっている。

<参考>

『マインクラフト』の教育効果に専門家も驚嘆! 「Minecraft × Education 2015 〜こどもとおとなのためのMinecraft〜」レポート! | PlayStation.Blog 

また、今回のサマースクールを開講するにあたって、彼自身の幼少期の経験が活きているという。

宮島氏「自分自身の教育環境を振り返ると、幼少期に通っていたスクールでの『レゴ』の経験が大きな影響を及ぼしています。ブロックを組み立てたり、壊したりすることによって、『自分でモノを作り上げる経験』を得ることが出来ました。人から言われたことのみを実践するのではなく、『自分の頭で考えて作り上げる』ことが出来た経験は、非常に貴重なものでした。そうした経験を今を生きる柏の子たちにも体験させてあげたいんです。」

中学3年生のときにMIT(マサチューセッツ工科大学)へと足を運び、高校時代にはTEDxKids @ Chiyodaに登壇した宮島氏。今では北は石巻、南は沖縄まで飛び回る彼ではあるが、柏で生まれ育ったアイデンティティを大切にするからこそ、今夏のスクールにかける想いは強い。

宮島氏は日本全国で登壇を繰り返す1年を過ごしている
宮島衣瑛氏の登壇

宮島氏「今夏のスクールに参加してくれた子供たちは、間違いなく世の中の問題を『自分ゴト』として考えられる子になると思います。今回のスクールを通し、ゲームを楽しみながら、自分で主体的に問題解決行動を起こせる人間へと成長できる。そんな機会を提供したいと、僕らは考えています。中には学校から課されている『夏休みの課題』のネタとして、今回のワークショップがヒントになる子たちも出てくるかと。近年プログラミング教育が盛り上がってきているなかで、その基礎を養う2日間に出来れば、僕としては嬉しい限りです。

宮島氏が主催する「PowerLab サマースクール」は8月21日(月)、8月23日(水)に開催される。

<柏タイムズ限定企画!>
柏タイムズ限定企画として、「timeslab」とクーポンコード欄に記入いただくことで、参加費から10%を割引するキャンペーンを開催中です。

小学校のお子さまであればどなたでも参加可能となっておりますので、以下の申し込みフォームからぜひ申し込みを♪

日時;2017年8月21日(月)・8月23日(水) 10:00-15:00
場所:NoblesseOblige(千葉県柏市東上町2-28 第一水戸屋ビル3F)
対象:小学4年生から中学3年生
定員:15名(先着順となっています)
持ち物:Minecraftが動作するノートパソコン、MinecraftPC版(事前にご購入頂きます)
費用:10,000円(税別)
運営:PowerLab(株式会社InnovationPower)
柏タイムズクーポンコード:timeslab